花粉のはなし 第16話
その 一

前回の更新から1週間あまりが過ぎました。
ここしばらくは結構雨の日が多く、今年の桜はもうすっかり終わってしまいました。

今回は少しおもむきを変えて格調高く始めたいと思います。

皆さまよくご存知の山吹を詠んだ兼明親王の和歌です。
後拾遺和歌集に収録されていますが、私はつい最近まで下の句を
「無きぞ悲しき」と覚えていました。

七重 八重とたくさん花を咲かせるのに 山吹はなぜ一つも実ができないのだろう、不思議なものである・・・・というような意味だと思います。

この和歌は江戸城を築いた大田道灌の故事でよく知られています。

道灌が鷹狩の時に雨に降られ、一軒の家に立ち寄り、蓑を貸して欲しい、
と頼んだところ、若い女性に一枝の山吹を差し出されました。

蓑を貸して欲しい、といったのに木の枝を差し出すだけとは何たることか!
と道灌は怒って帰りました。

後によく調べてみると 貧しくて蓑の一つも無く、申し訳ありません・・
ということをこの和歌の実の・・・を蓑・・・に置き換え、
和歌に託して謝ったというものでした。

道灌は自分の無知に恥じて学問に精進したという話です。
若い女性の名前は「紅皿」後に道灌に召しだされ、歌道の友として
共に励み、道灌の死後は尼になった・・・と伝えられています。

ということで、今回は山吹からです。

携帯での撮影ですので画質が悪いですが(腕も悪い・・・・)
皆さまよくご存知の花ですのでご容赦を・・・・・。

200倍 500倍
2,500倍 3,000倍
上の写真の山吹は一重のものです。
山吹に種はできない・・・といわれますが、一重のものはちゃんと種ができるそうです。
種ができないのは八重のもの(下の写真)だといわれています。

山吹の花・・・・たくさんの花をつけて華やかな中に少し寂しさを感じるのは
和歌の雰囲気のせいかも知れませんね〜。
八重のヤマブキです。

花粉を採集しようと思ったのですが、
雨の後でくっつかなかったのか
全く花粉が無いのかわかりません。

機会があればもう一度チャレンジします。

私の目につく範囲には一重のヤマブキが
多いのですが、この次は
どんな種ができるのか注意して観察します。