紅葉の奈良を歩く 平城京遷都1300年の賑わいの後

平城京遷都1300年の色々な行事を見ることはできなかったが、今年は紅葉の当たり年…
という言葉に誘われて奈良まで出かけてみた。

何十年ぶりかの奈良、修学旅行のコースのように春日大社から歩き始めた。

春日大社の石碑の脇で小鹿が迎えてくれた。
笠に苔むした灯篭の続く参道にはカメラを構えて景色を切り取る人が多く見られた。
春日大社には参詣者も多く、釣灯篭と朱塗りの建物のコントラストが鮮やかであった。

春日大社の参道を少し下った所にある庭園に入ってみた。
余り広い庭園ではなかったが、しっかりと手入れがなされており、花の時期に
もう一度訪れてみたい気になった。

寒に咲く桜と黄色い紅葉、苔の上の散りもみじ…一部を切り取って見る写真では
景色を伝えるのは難しい。腕のせいかもしれないが…

次は東大寺、大仏殿を訪ねてみた。
なんといっても奈良一番の観光スポット、修学旅行生も多く見られた。
大仏殿は何度目か忘れたが、何度見ても時代を超えてスケールの大きさと
技術の高さ、つぎ込まれた莫大な費用を感じるものである。

南大門では二体の金剛力士像にまず圧倒される。
金網越しで不鮮明であるが、ものすごい迫力を感じる。
中門を通ると大仏殿が目に飛び込んでくる。
鴟尾(しび)と正面屋根飾り破風の菊花紋が金色に輝いている。
大仏殿の中に入ると目の前に黒光りのする大仏が人々を見下ろすように鎮座している。
正面からよりも少し斜めからの方が優しく感じられた。
脇仏、向かって左側が虚空蔵菩薩、右側が如意輪観音である。

大仏殿を出て遅めの昼食、遷都1300年イベントのメイン会場、大極殿へ向かった。
朱雀大路近くのバス停で下車、朱雀門へ向かって歩き始めた。
時間は3時過ぎだったと思う。警備員の方に道を確認すると
「大極殿の入場は4時までです、20分はかかりますから…」といわれた。
朱雀門まではすぐ、間近に見えた朱雀門をくぐると電車が目に飛び込んだ。

南門を通ってそれからが長い。色々なイベントが行われた広場も
一時の賑わいが過ぎてしまうとその広さゆえに寂しさを感じる。
大極殿の中央には天皇の玉座「高御座(たかみくら)」が置かれ、
そこから広場を一望することができた。
天井にも細かな装飾が施された壮大な建物であったが、
それが余計に大仏殿の凄さを感じさせる、と感じたのは私だけであろうか。
大極殿内に置かれた鴟尾と屋上に輝く鴟尾を見比べて帰路についた。